主に天檻雑感

よっしゃノクチルイベや!

※ネタバレだらけなので注意※

 

 

なんとも胡散臭いパーティーに招待されたノクチルとシャニP、主宰も参加者も中身を供わないような肩書き、薄っぺらな経営論、怪しげなビジネス、空虚な情報商材のフルコースのようで読んでいるうちになんだか空虚さや窮屈さを感じていたが、ノクチルがプールに飛び込んで目が覚めた。

だが天塵の時のように見向きもされなかった花火大会のライブの後に海へ飛び込んだ場面を読んだ時に自分が感じた清々しい解放感やノクチルへの無限の可能性や青春の一ページの瑞々しさというものではなく、何かうっとおしいしがらみから逃げ出すために飛び込んだかのようで凄く対照的に感じられた。

ノクチルが飛び込んだ時の参加者たちの反応も薄ら寒かった、「これがノクチルなんだって」あんた、あの娘のなんなのさ!

あと雛菜が怪しげなインフルエンサーを興味無さげにあしらってたのは笑ってしまった、あそこまでバッサリいかれたらどうもならないだろう。

 

さて一話、飛び込んだら仕事に繋がった、非常に寛大な方々で良かったですなあ、これもまたそういう手合いの方々が好きそうな縁っていうヤツでしょうか。

思えば天塵で生放送で口パクというぶっ飛んだ行為、もちろん起こすには妥当すぎるくらいの動機はあった*1が問題になり干されたのだが、今回もなかなかの問題行動*2だったが仕事に繋がるという・・・。

やっている事は問題だし動機も似たようなもの(だと思う)が、今度は「らしい」と評されるのはなんとも皮肉なものだと思った、勿論公な場所とクローズドな場所であるという差はあると思うが・・・。

あと気になったのは代理店営業さん、おそらくはこぶものたち等に出てきた彼と同一人物ですよね?なんだかんだで準レギュラーくらいの頻度ですね、このままシャニPの良き相談相手的ポジションになってほしい。

 

二話のある場面で広告ディレクターが透の事を「僕らじゃない 彼女が引き寄せてる」なんて評してましたが本当にその通りだと思う、黙っていても絵になるしアウトプットが少ないが故に神秘性を持ちつつもゆるい発言で親しみをも感じさせる、カリスマ。

だからこそ本人が意図しない所で神輿を担がれてしまったりしまうのではないかとも思い、シャニPが守ってほしいなんて思ってましたが憶光年コミュを読んでまあ多分大丈夫だろという結論に達しました。

二話の後半からも三話もですけど、なんというか4人がバラけるようにしている描写のように感じた、透と円香はそれぞれ別の現場、小糸は屋上、雛菜は寝てる。

 

そして四話の小糸ちゃんの葛藤がね・・・すごくおこがましい言い方かもしれないけど成長しているんだなって・・・。

多分アイドル始めたての頃だったら4人で出られるテレビを選んでいたのかもしれないけど、オープンキャンパスとどちらを取るか迷うというのはアイドルとして着実に成長している証だと思ってしまいました。

 

いや、そして6話の「こっちみろ」の前の透と円香のやりとりが最高すぎた、円香が透の口車に乗っかる時のニッとした表情、二人の口には絶対に出さないであろうお互いへの信頼感が全開に出ていて最高だった。

そしてパーティを抜け出しちゃう、なんて儚くて煌めいていて瑞々しいのか「今しかない瞬間を」というのはまさにこのことか、オーナーの「ごちそうさま」というセリフに深く共感できる。

ただシャニPの心境を考えると胃が痛くなりそうなのでそこはあまり考えない事にした。

 

エンディングは正直なんと言って良いか分からない。

シャニPが「陸でいたい」と言ったのは個人的には素敵だと思う、決して船頭になるとも船になるとも防波堤になるとも言わず戻る場所になりたいと言ったのは、やっぱりアイドルが一番であって道を拓いていくのはアイドル自身であって彼はそのアシスト役でありたいと思っているのかなと妄想したり。

今回のイベントは今まではノクチル4人での仕事に焦点が当たる事が多かったが、どちらかというと個々での活動にスポットが当たるようになっていたと思う、それはおそらく4人にとっての"転換"期を描いたのだろう、いつまでも4人でずっと居られるわけじゃない。

エンディングのタイトルの「それでもいましか見えないよ」というのはそんなことは多分みんなわかり切っていることなんだろうし、だからこそ今後減るかもしれない4人で居られる時間が濃いものであってほしいが、何気なく誰かの部屋で喋っているだけの時間も大切にしてほしいと矛盾した感想を抱いてしまった。

 

今回のイベントはノクチルの一つの節目なのかもしれない。

 

 

最後に一つだけ懺悔を

OPの参加者のセリフもメイクスタッフのセリフもそうだけど「幼馴染最高~」みたいなのなんだか我々プレイヤーの思考を見透かされているようでガツンと頭で殴られたみたいな痛みがあった、結局僕も薄っぺらなあの参加者と変わらないのかもしれない、それでも好きだしもっといろいろな面を見ていきたいという悪霊としての考えは変わらないが。

 

 

毎回最高を更新してくるので次回も楽しみにします。

*1:番組スタッフの小糸への扱い等

*2:気持ちは分かる